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漂着ドローンの話から
2020/09/12 15:24:42 ブログカテゴリ 日常 | 書庫 JTA

空飛ぶクルマの話からドローンの話になっていたときにタイムリーに飛び込んできた竹富島ミサシへのターゲットドローンの漂着事件、ちょうど良いのでマルチコプターがドローンの代名詞になる以前のお話からしたいと思います。
まずは漂着機について経緯を追ってみましょう。





9月8日に竹富島の北岬で見つかった漂着物としてそれは報道された。表記の型番から調べてゆくと正体は標的/標的曳航機のビーチクラフト社のMQM-107Eという無人機であり、当初、開発した米軍所有のものではと考えられていたが、機体には”右”などの漢字もあることから台湾のものでは?という見方も一方にはあった。





こうして問い合わせをした米軍からは自国のものではないとの公式回答があり、地域としては処分を自衛隊に依頼する話もあったが、その後、事態は一変する。台湾の関係筋から自分のところのものかもとの連絡が入りその後の処理は調整することとなった。


台湾軍の装備開発部門である中山科学院(国家中山科学研究院)の説明によると

一、報道の内容から、当院は、これは最近の演習で使用した無人標的機であり、一般的な訓練を目的としたもので、機密に類するような機微な機器やデータの搭載は無かったと予備的に判断しています。

二、標的機は先日の訓練終了後に海に落下しましたが悪天候で見失い回収できず、日本の海域に漂着したため、当院では関係対外部署と調整を行い、手続きに沿って事後処理作業を実施することになります。


さて、マルチコプター以前のドローンについてみてみましょう。もともとドローンは無人機を意味します。


MQM−107はロケットブースターでランチャーから発射され
その後ターボジェットの推力で巡航する

そして、本来のドローンはミサイルや射撃訓練で使われる標的機や遠隔操縦やあらかじめ指定した飛行経路を飛ぶ無人偵察機などで使われていたため軍用のものが多く、民間ではあまり馴染みのない言葉でした。


こういう無人機も括りではドローンということになります


しかし昨今、モーター、バッテリーの性能が飛躍的に向上し、空撮用のマルチコプターが一般化、多様されるようになるに連れドローン=マルチコプターとして認識されるようになったようです。
近くに居る方々に聞いてみたところ、ドローンで思い浮かぶのは4個の回転翼、あるいはもっとたくさんの回転翼をつけたラジコン機というイメージでした。
なので、このマルチコプターのドローン技術をベースに有人化した「空飛ぶクルマ」は下図のようだったのではないかと思います。





既に実用実験段階に入っているものですが、まさに数多くの回転翼がついたマルチコプターであって、「空飛ぶクルマ」の意味するものが、けしてヘリコプターの電動化ではないことが分かります。

こう見てくると誰も定義してはくれませんが、同じ回転翼を使って人を乗せてVTOL(垂直離着陸)運用が出来る飛翔体にしても「空飛ぶクルマ」と従来のヘリコプターの間には以下のような暗黙の違いがある気がいたします。

・空飛ぶクルマ = 電動のマルチコプター = 人が乗る航空機への参入を目指しているもの
・ヘリコプター = 発動機を動力とするの回転翼機 = 既存の航空機枠で規定される

そして「空飛ぶクルマ」が以上の通りであればあまり将来性はないな、というのが個人的な見解です。
なぜかというのを次回、お話したいと思います。


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空飛ぶクルマにもの申す
2020/09/08 01:17:34 ブログカテゴリ 日常 | 書庫 Others

最近、やたらと目にするニュース。世界中で開発されている「空とぶクルマ」とやらについて思うところを書いてみたい。
そもそも「空飛ぶクルマ」という名称は何故なのだろうか?
空を飛ぶのが飛行機で、地面を走るのがクルマだとすると、もしクルマが空を飛んだら、もはやそれはクルマではなく飛行機ではないのだろうか?




スカイドライブの空飛ぶクルマ「SD-03」

上は最近、飛行試験風景が公開されニュースになった日本のスカイドライブの開発しているSD-03だ。
確かにその容姿はまるでF1マシンのボディがクアッドコプターの神輿に担がれているような形態である。
そして計画によると、こんな商品として将来を思い描いているらしい。





どうやらRC模型では既にありそうなシロモノに実際に人を乗せるというという方向性が感じられる。
クアッドコプターに人を乗せるというと、私は航空機の歴史の中ではこんなものを思い浮かべる。





1907年ごろフランスのブレゲーさんが開発したジャイロプレーンと呼ばれる回転翼航空機で、マルチコプターの始祖のような存在だといえるだろう。
この4つのローターを4隅に配した形態は、最近では空撮の必需品になっているドローンでも一般的に広く採用されている。




そして、もうひとつ。人力ヘリコプターにかけられたシコルスキー人力ヘリコプター賞を受賞したアエロベラのアトラス号も規模は大きいが、クアッドコプターであった。

これらが共通してクアッドコプター形式を採用しているのには理由があるのだろうか?
それは安定と操縦だと考えられる。
ブレゲーの時代はまだ回転翼を自在に制御する技術がなかった。従って4箇所にローターを設置すればとりあえず安定は保たれる、そんな発想ではなかったかと思われる。
この後、ブレゲーはジャイロプレーンを発展、普及させることなく固定翼機の開発に移っていったことは有名だ。
また人力ヘリのアトラスについても同様の安定問題と低い位置に4つのローターを配置することで地面効果を有効に使う目的があったに違いない。





しかし、スカイドライブはじめ、最近の「空飛ぶクルマ」たちがこぞってこの形態を採用しているのはなぜなのだろうか?

既に大きなローターを有するヘリコプターは回転翼航空機として安定性や操縦性についても問題は解決されている。もし「空飛ぶクルマ」が人を乗せて回転翼で空を飛ぶものであるとすればヘリコプターは「空飛ぶクルマ」ではなく、クアッドコプターをあえて「空飛ぶクルマ」と称する理由は一体どこにあるのだろうか。

おそらく、現在、考えられている「空飛ぶクルマ」たちが、航空機の末裔ではないということを示しているのではないだろか?
すなわち根源的に市街地を飛び回る電動の航空機という発想ではなく、イメージとしてはドローンを大きくして人を乗せてしまったものだからではないだろうか?

もともとドローンとは航空法上の定義では航空機ではない。ドローンとは無人機を意味するもので、ミサイルや模型航空機と同等のものだ。
またクアッドコプターをはじめマルチコプターがドローンだと世の人々が考えだしたのはここ最近のことなのだ。

なので回転翼航空機ではないドローンに人を乗せるとなると、まずは航空法上も航空機にせねばならない。様々な問題が起こる。
次回、どんな問題が起こるのか考えてみたい。





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B737MAXリブランドについて考える
2020/08/22 02:07:42 ブログカテゴリ 日常 | 書庫 MAX問題

以前から噂されていた運行停止中のB737MAXの名称変更。空への復帰を目指して、にわかに真実味を帯びてきた。


ボーイングは、2020年8月19日(水)付けでポーランドのエンターエアから「737 MAX 8」を受注したと発表しました。新型コロナウイルスで航空業界が影響を受ける中、エンターエアは「737 MAX」の発注で成功を確信していると強調しています。このプレスリリースは、ボーイングが従来「737 MAX 8」と記した機種を初めて「737-8」と表記し、「737 MAX」ファミリーをリブランドする方向性が感じられます。



「私はブランディングについて何も知らないかもしれないが、もし私がボーイングの立場であれば、737 MAXを改修し、いくつかの素晴らしい機能を加え、そして飛行機の名前を変えるだろう。これほど打撃を受けた製品はかつてなかった」

事故後間もないころに、かのトランプ大統領もこのようにツイートしたことがありました。
商売人だけあって、私だったらブランドイメージの傷ついた商品は、付加的価値をつけて名前を変えて出せばいいという外野的発言ではあったのですが、実際にボーイング自身も考えていたふしがあります。また顧客側でも以下のような動きもありました。


そして現在、問題のあったMCASなどのシステムに手を加えて、再び耐空性を取得しようとしているMAXにとっては、2度の致命的な事故を引き起こし、不名誉なキーワードとして航空関係者のみならず広く一般にも認知されることになってしまったB737MAXと今後、改修を終えて再び空に戻った機体を同一視されたくはないという意図があるに違いありません。

もし実際にMAXの名称がこの世から姿を消すことになった暁には、「利用者に無用な不安を抱かせないようにするため」が、公表できる最大限正直な理由だとは思うが、名門ボーイングの機体であるにも関わらず、なぜこのMAXは歴史的欠陥機になったのか?その経緯を真摯に受け止めて、その原因を辿り、十分な対応をしたうえでの変更として欲しい。

また先のリブランドの記事のとおり名称からMAXを消してB737−8のような名称に変更したとする。
今度はJTAも使用するB737−800型と混同する乗客も出てくるだろう。
今までどおりB738と表記すれば800には乗りたくないというネガティブイメージに結びつくことも考えられる。どうせ、技術的な問題は素人には分からないという対応は、ジェットエアライナーを牽引してきたボーイングの歴史のあるベストセラーシリーズB737ファミリー全体に傷を負わせることになる。

かくしてMAXに対しては改名でのイメージチェンジ以前に技術的に安全を確保することを最優先にお願いたいと切に願うものである。MAXはもとより新型コロナの影響で世界の航空業界はかつてなくきびしい状況だが、安全が担保されない航空機に明日はない。




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大丈夫か?GoToキャンペーン
2020/07/20 22:23:49 ブログカテゴリ オタク | 書庫 南ぬ島空港

すったもんだのGoToキャンペーン。結局、東京を外して22日から実施の模様だ。
まだ新型コロナは収束どころか、これから感染者が急増しようかというときに何やってんだろうかという気がする。(説明する国交大臣の表情にも俺、聞いてないよという当惑が感じられる。左とん平さんに似てる?)



この国には一旦、計画してしまうと状況が変わっても変化に柔軟に対応できないという弱点がある。
どう考えたって今はコロナ収束後ではない。その意味では閣議決定にも反していると言えば言えるのだが、すったもんだの挙句、陽性者の多い東京を除いて予定通りの実施となったようだ。
感染者が増えているのは東京だけではないから、今後、各地で感染者が増えることになるのは間違いない。東京除外のキャンセル料でも、もめているが経済を救うどころか新たな借金を背負うわけで矛盾だらけだ。



はたして石垣島は大丈夫なんだろうか?客観情勢はまったく大丈夫ではないように思える。
もともと感染症のベッドは3床しかない八重山病院。更に人気の竹富町の離島には診療所しかないにも関わらず重篤化しやすい老人や基礎疾患のある人たちが多く住む。
GoToキャンペーンなどと国が後押しまでして観光客が詰めかけウィルスが持ち込まれたらひとたまりもない。更に現在は、東京だけではなく沖縄本島でも米軍基地を中心に感染の広がりがみられている時期だ。無症状の感染者も多くサーモグラフィだけでは水際作戦は甚だ心もとない。



確かに現在は多くの便で欠航にはなっているが、既に東京直行便の中型機ANAのB767もやってきている。
キャンペーンは東京を除外すると言っても直行便が飛んでいる以上、今後、感染者の多い首都圏や基地外でも感染が危惧される沖縄からの人の動きが増えるだろう。八重山でも感染者が出るのは時間の問題だ。



到着口で渡されているチラシを見ると受診の基準には37.5度以上の発熱が4日以上続く場合にはという初期の頃の条件部分を赤線で消した文言もあったりして、大丈夫かと思ってしまったが・・・さらに




到着ロビー正面の電光掲示には当初の頃の文言そのままのものもあったりして、石垣島の貧弱な医療キャパを考えると危機的状況にも備える必要がある割に、防疫に対する意識が高くないのでは?と不安を覚えた。




このまま、航空路の減便も解除されてゆくと、夏休み中の観光客増加により県内や八重山の感染者が増えてゆくことが危惧される。



観光は地域の重要な産業であるし、人を動かさないと経済が動かない既存のシステムは分かってはいるけれど、ひとたびここで感染が広がれば老人たちの人命が失われ、続いて引き起こされる医療崩壊は他の症状の患者さんの生命をも脅かし、サービス業を助ける目的で実施したはずのGoToキャンペーンが結局、地域の社会基盤を疲弊させ、観光産業にとってもより深刻な打撃を与え復興までの期間を長期化させてしまうのではないか。

今、必要なのは付け焼刃の観光キャンペーンなどではなく、どうやって人々が安心して暮らし、島に来られる人たちにとっても後ろめたさなく安心して来てもらえる環境を構築するのか、そちらに注力すべきときだ。
お金を出す気があるのであればウィルス抱き合わせで人を動かすのではなく、PCR検査付として渡航を勧めるとか、人が動けないことで経営が厳しい業種に直接的な支援をすべきなのではないのだろうか。








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B737-500姿消す
2020/06/16 09:56:36 ブログカテゴリ 日常 | 書庫 ANA

国内の離島路線や地方路線を中心に日本の空を1995年7月に就航した「スーパードルフィン」の愛称で親しまれたANA便のボーイング737-500型機が6月14日にラストフライトを迎えた。





 国内の離島路線や地方路線を中心に日本の空を1995年7月に就航した「スーパードルフィン」の愛称で親しまれたANA便のボーイング737-500型機が6月14日にラストフライトを迎えた。

 ボーイング737-500型機「スーパードルフィン」は、1995年7月に当時のエアーニッポン(現在はANAと統合)便として福岡〜鹿児島線で就航した。エアーニッポンよりも「ANK」といった方が思い出す人も多いだろう。就航以降、約四半世紀にわたって延べ25機が日本の空を飛び、北海道の利尻から沖縄の石垣島まで日本全国、特に離島や地方路線を中心に投入され、就航からずっとイルカのロゴがエンジンに描かれているロングセラー機であり、イルカのロゴを見て昔のことを思い出す人も多いようだ。




そうなのだ。それまでJTAのみだった那覇〜石垣便に就航した当時はANAではなくエアーニッポン。垂直尾翼にはANKと書かれていたのだ。

市街地にあった1500mの旧石垣空港。この難しい空港に他社が入れるのか?と言われていたが、その後、どんどん青色は増えて行き、青組は石垣島にも欠かすことのできないエアラインとなっている。




主力機のB737もクラシックなー500型からー700、−800型というグラス化されたNGシリーズに変化して行き、胴体が伸びるにつれ、のどかな石垣空港もMAXVALU越しにアプローチする市街地空港から郊外の盛山へと移り2000mの南ぬ島石垣空港となりB767やB787、更にB777までがやってくる大量輸送時代へと入っていった。




そして、開港以来、輸送実績も右肩上がりだった石垣空港もきょうびご他聞にもれずコロナ禍の影響で減便が続きようやく明日から東京便が復活する状況だ。こんな時期でのB737-500の引退。既に石垣空港では姿が見られなくなっていたが、日本のエアラインからの引退ということで感慨深い。




私が30年以上前、最初に石垣島へに降り立ったのは、当時、まだ南西航空(SWAL)と呼ばれていた頃のB737−200型だった。まだ便によってはYS-11もあった時代だ。当時はオレンジ色の機体が南国の強烈な光りに照らされ、タラップでエプロンに下りると、てくてくと歩いては小さなターミナルに向かったものだった。

このANKの機体が石垣島に就航したときに初めて、わずか50mの距離をマイクロバスに乗って移動するのを経験し、石垣も変わったものだと思ったものだ。

その時代を変えたー500型が今度は姿を消す。より経済効率を求めると、飛行機の胴体は長くなる。短くてコロンコロンとしているカツオのような胴体には可愛げがあり、愛着を感じていたマニアも多かった。

そんな意味ではB737−500は経験を積んだ人間パイロットが操縦し、観光客もまだ見慣れぬ南国の景色に心ときめかせていた古きよき時代の飛行機らしいとも言えるだろう。

ちょっとさびしくなるが、ブルードルフィンに愛をこめて。ありがとう。さようなら。





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