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飛行機設計は猫でもできる?
2019/07/04 11:57:23 ブログカテゴリ オタク | 書庫 事故調

737MAXの欠陥ソフトウエアは低賃金、大学を出たばかりの臨時社員が開発





墜落原因がほぼ確定的になってきているにも関わらず、その後のボーイング、FAAの対応を見ていると、この人たちはMAXを本気で安全な航空機に再生させて空に戻す気があるのだろうか、発注キャンセルを収束させ、とりあえず株価を戻すことが使命と考えているのではないか?そんな危惧を覚えると同時に、なぜ、ここまで多くの専門家が事故原因に迫り、根本にあるMCASの設計問題について不備を指摘しているにも関わらず、これ以上墜落事故を起こさせないために必要な技術的見解を製造責任を負うメーカーであるボーイング側から示さないのかを不思議に思っていたところ、こんな記事がすっぱ抜かれてしまった。

ブルームバーグは6月28日(現地時間)、ボーイングとそのサプライヤーは737MAXのソフトウエアの開発とテストの一部を臨時社員に行わせていたと報じた。これらの臨時社員 ── そのうちの何人かは大学を卒業したばかり ── は、インドのテック企業HCLテクノロジーズとCyientの社員、もしくは契約社員だった。

テスターや開発者の中には時給9ドル(約990円)の人もいたとベテランエンジニアはブルームバーグに語った。ボーイングの元フライトコントロールエンジニア、リック・ルトケ(Rick Ludtke)氏は、アウトソーシングへの移行はコスト削減のためと語った。

「ボーイングはコスト削減のためにあらゆることを行った。ピュージェット湾からの移転などを含めて、考えられることすべてを。なぜなら我々は非常に高コストになったから」とルトケ氏はブルームバーグに語った。

「ビジネスの観点から見ると、すべてよく理解できる。だが、時間の経過とともにボーイングの設計者の能力は徐々に低下しているようにみえる」

737MAXのソフトウエアの欠陥は、2018年10月と2019年3月に2件の墜落事故を起こし、346人が死亡した。737MAXは3月の墜落事故の後、世界中で飛行停止となり、第1四半期、事故に関するボーイングの費用は10億ドル以上にのぼった。

ボーイングの元ソフトウエアエンジニア、マーク・ラビン(Mark Rabin)氏は、全員参加の会議でマネージャーが、シニアエンジニアはもはや会社に必要ないと告げたとブルームバーグに語った。

「数百人のシニアエンジニアでいっぱいになった部屋で、もう必要ないと言われてショックだった」とラビン氏は語った。


それは、うすうす感じていたことでもあり、もっとも危惧していたことだ。
設計者の能力の低下、これは製品を見ると明らかだった。
新機開発に際して社内の意思決定の場にまともな技術者が意見を言えるような環境があれば、遠回りでもエアバス320neoに対抗できる新しい航空機のアウトラインを示していたはずだ。
やむなく従来のB737を改修するにしても、もう少し注意深いアプローチをしたはずだし航空エンジニアであれば天下のボーイングがあのようなド素人でも分かる間違いを犯すはずはなく、その過ちに気づくために346人もの尊い犠牲を払う必要などなかった話なのだ。

また、お墨付きを与えるFAAもこの内部状況をわかっていてボーイングにまる投げだったのであれば、最高権威として君臨してきたFAA承認には今後、紙ぺらの価値しかなくなるということに早く気づいてもらいたいものだと思う。

重大インシデントを起こす原因となった組織の問題に真摯に立ち向かえていない企業。本来ならば会社を清算して出直すところだろうが、ボーイングは大きすぎて誰にも潰せない。
軍事はもとより民間航空運送事業全体の屋台骨が揺らいでしまうくらい世界の航空に影響力を持ち、地球上で必要とされている企業なのだ。それはライバルであるエアバスでさえ認めている。
いまMAXの注文が全部エアバスになだれ込んできても処理できるスケールではない。また世の中の飛行機がみんなサイドスティックになるのを大手を振って万人が歓迎しているわけではないはずだ。そういう客観情勢を一度、達観してしまえば、やるべきことはおのずと見えてくる。

今、必要なことは、バイトにソフトウェアをいじらせてお茶を濁すことなどではない。
これ以上、傷を深めないためMAXを一日も早く空に戻そうなどど焦って、また失敗することは、もう許されないのだ。
急がば回れ。時間はかかっても安全な航空機の設計製造という本分に立ち返り、裏口入学をさせてしまったMAXには真の耐空性を確立させてあげることだ。
飛行機が地上に居る間は人は殺さない。僭越ではあるが、MAXには正門から入って受験をし、正々堂々と滞空証明を得た上で空に復活してもらいたいと切に願っている。

こんなボロボロのボーイングの姿を見るのは辛いが、きっとできるはずだ。女に溺れ酩酊していたタイガーウッズの復活を暖かく迎えた国なのだから。


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昨日の敵は今日の友?
2019/07/02 07:07:38 ブログカテゴリ 日常 | 書庫 Others

CRJ買収、2強入りなるか 特集・スペースジェットの生きる道







 三菱重工業(7011)が、カナダのボンバルディアとリージョナルジェット機「CRJ」事業買収で合意した。これまでに各国の航空会社に約1900機が引き渡されている機体で、ブラジルのエンブラエルが覇権を握る前は、航空各社の主力リージョナルジェット機だった。


 ボンバルディアは新型機「Cシリーズ」の開発コストがかさみ、事業再編を進めている。Cシリーズはエアバスに売却し、A220と名前が改められた。CRJ売却後、ボンバルディアの民間機事業はビジネスジェットのみとなり、鉄道事業と二大主力事業に絞る。

 リージョナルジェットの2強のうち、ボンバルディアが市場を去ると、最大手のエンブラエルが残る。三菱重工はCRJの整備やサポートの拠点やノウハウを生かし、子会社の三菱航空機が開発する「三菱スペースジェット(Mitsubishi SpaceJet、旧MRJ)」を軌道に乗せたい考えだ。


苦戦の続いていた三菱のリージョナルジェットMRJはスペースジェットに改名し、米国市場への対応を急いでいたが、さらに訴訟問題にもなっていたボンバルディアとの関係を修復したのか、CRJ部門を買収することが報じられた。





ここのところ世界のリージョナルジェットの世界では業界再編が進んでおり、先行メーカーとしてブラジルのエンブラエルとともに業界の優であったボンダルディアがCシリーズの多大な開発経費負担などによって経営不振に陥り身売りも囁かれていた。
企業機密の漏洩問題として三菱を相手に訴えていたのは、苦肉の策としてこんな結末も視野に入れていたのかと今なら思うが、泥沼になるよりも、考え直してみたら、強豪と戦う上でも手を組んだ方がいいんじゃないか?ということで、この合意の結末に至ったのであるのなら、妥当で歓迎したいところだ。

ボンバルディアは先立ってCシリーズがエアバスA220として買収され、またデ・ビランド・カナダ時代からのDHCシリーズに加えて最新のDHC-8Q400までの製造権をバイキングエアに売却するなど、航空機事業からの撤退も視野に入れていたものと思われる。
そして今回のCRJ事業の三菱への売却で、ボンバルディアとしてビジネスジェットを除き航空機事業からの撤退となる。

もともと三菱には訴訟の応酬以前からボンバルディア買収の動きはあったものとみられ、製造・販売実績もサービスノウハウも販売チャンネルもあるボンバルディアは、パートナーとしては三菱の不足を補い企業間にイデオロギー的な問題さえなければ、もっともふさわしいビジネスパートナーに思える。日本のエアラインにおいてボンバルディア機は使用されており、技術的にもお互いに協力関係があるわけで、訴訟も取り下げた今、さほど険悪なものはないのではないかと思う。
ましてや競走激化のなかで強敵であるエンブラエルのE2シリーズとボンバルディアのCシリーズという次世代リージョナルジェットがそれぞれボーイングとエアバスの二強に取り込まれてしまった現在、三菱が単独でこの隙間に割って入ることは難しい。
三菱が得意な技術分野とボンバルディアの豊富な経験を生かして、タッグを組んで足固めをすることは生き残りを賭けた賢明な選択に思える。
ボンバルディアの技術陣としては技術の結晶であるCシリーズを手放し、スペースジェットに協力することに違和感を覚える部分はあるかもしれないが、ともに第3の柱としての成長を期待して、スペースジェットの繁栄に協力して力を注いでもらいたい。






 CRJは「Canadair Regional Jet(カナディア リージョナル ジェット)」の略で、現行機はCRJ700(1クラス74席)と、これをベースに3クラス50席にしたCRJ550、CRJ900(1クラス90席)、CRJ1000(1クラス104席)の4機種。日本の航空会社では、日本航空(JAL/JL、9201)グループで地方路線を担うジェイエア(JAR/XM)がCRJ200(1クラス50席)を、アイベックスエアラインズ(IBEX、IBX/FW)がCRJ200(同)とCRJ700(1クラス70席)を運航していたが、両社ともCRJ200は退役済みで、国内で運航中の機材はIBEXのCRJ700のみとなった。

日本の空でもCRJは姿を消しつつあり、リージョナルジェットに関しても主翼下双発配置が主流、リアジェットエンジン配置はなくなりつつある。




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