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いま航空機のエンジンになにが?
2018/04/24 03:13:20 ブログカテゴリ オタク | 書庫 事故調

サウスウェスト1380便のファンブレードの破壊を調べていたら、以前のエールフランス66便のエアバスA380のエンジンが爆発した事故を思い出した。
そのときはなぜ低圧ファンが脱落したのか見当がつかなかったが、SWA1380便の事故を見ていたら似ていると思ったのだ。




このときのエンジンはCFM56ではなく、GEとP&Wの合弁企業であるエンジンアライアンスが開発したGP7200だが、爆発したのがタービンブレードではなく、一枚のファンブレードの飛散から破壊が始まったとすると同じような破壊の仕方をしたのではないだろうか。




完全にシャフトから切断されファンディスクごと脱落している点ではCFM56とは異なるものの周辺のインテーク構造まで飛び散っている破壊の様子を見ると、ブレードの脱落、ダイナミックバランスの喪失による激しい振動、インテークダクト構造の破壊、リップもろとも飛散という今回と似た図式があてはまりそうだ。





この主翼後部から見た当該エンジンの写真を見るとカウルはオイルで汚れているものの大きな爆発を起こした気配はない。
同じようにファンブレードが飛んだ結果と考えると、この辺りはCFM56とGP7200の設計の違いによるものだろうが、詳しく見てみないとわからない。

個人的に今まで、エンジンが爆発するというのは高温高圧に晒されるタービンブレードが破壊して起こすものと想定していたが、今回、低圧のファンブレードが飛んでも、そのファンブレードがエンジン内部に吸い込まれて爆発したり、質量の大きなファンブレードの喪失で失われるダイナミックバランスにより生じる激しい振動荷重によりインテークの構造そのものを破壊してしまうことがあることを学んだ。

また、このように高温高圧にも晒されないダクトをまとった単なるプロペラと考えていたファンブレードが金属疲労で破壊するほどのストレスを受けていたことに驚いた。
プロペラ機でもプロペラの付け根部分には大きな曲げや引っ張りはかかっているものの、プロペラが飛散する事故は思うほど実例がないからだ。

そういえばB737のCFM56、A380のGP7200の話のほかに、B787のトレント1000のETOPS見直しのADも発行されている。
見直しの根拠がエンジンの信頼性への疑義だとすると由々しき問題である。


繰り返されるエンジン不具合による米軍機の予防着陸。そして相次ぐ旅客機のエンジントラブル。
いったい今、航空機のエンジンに何が起きているのだろうか?







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CFM56は大丈夫なのか?
2018/04/23 19:24:13 ブログカテゴリ オタク | 書庫 事故調

事故の連続で威信の揺らぐアメリカではあるけれども、はやり偉大だと感じるのは、サウスウェスト1380便のような航空機事故が起きた際に、できるかぎり正確な情報を即座に提供しているところだろう。
米国内では、エンジンが爆発し、与圧室内の急減圧が起こった機体を冷静地着に対処し、機体を緊急着陸させた女性機長への賞賛の言葉と、なぜ2016年の同種の事故時に、もっと有効な再発防止対策が取れなかったかに話題が集中しているようだ。




10minくらいから後の映像が大変興味深い

このYoutubeにアップされた動画から、我々は低圧ファンブレードの1枚が疲労破壊を起こして飛散した後、いかにして破壊がエンジン全体に及んだのかをイメージすることができる。
以下、動画からのスクリーンショットだが、これらは、おそらくエンジン開発中のテスト時のものだろう。




テスト概要は今回の事象そのままだ。エンジン運転中に故意に1枚の
ファンブレードを飛散させる



ファンブレードが飛ぶ際に隣のファンブレードにダメージを与えているのも
今回の破壊状況と一致する




そして、なんと飛散したブレードはエンジン内に吸い込まれて大爆発する




その後、ダイナミックバランスを失ったファンディスクは猛烈な振動で
インテーク周辺の構造を破壊する様子がわかる。




実際に事故機のエンジンを見ると周囲のハニカム構造は激しい振動でせん断破壊してしまい、リップ構造と一緒に落ちてしまっている。また、めくれあがったエンジンナセルのパネル類は風圧で飛び去るときに主翼前縁にも傷をつけたものと思われる。
またエンジンの爆発により飛び散ったタービンブレードなどの小さな部品が客室窓を突き破り急減圧を招いたのではないかという推論ではあるが破壊のメカニズムがみえてくる。
前回、死傷者を出さなかったのは、今回のように急減圧をともなうような直接、機体への損傷がなかったからとも言えるだろう。

2度あることは3度ある。
さすがに今回は、FAAもいち早く同型式のCFM56−7B搭載機を運用する航空会社に対して、条件に当てはまるエンジンについて超音波探傷を実施するよう耐空性改善命令を出した。当面は、インスペンクション間隔を短くするなどして早期にクラックを発見するよう勤める以外にはないのだろう。











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揺らぐエンジンの信頼性
2018/04/23 09:38:41 ブログカテゴリ オタク | 書庫 事故調

日本国内でも米軍ヘリの相次ぐエンジントラブルによる予防着陸が問題になっているが、今度は民間航空機のエンジントラブルについても見過ごせない状況になっている
アメリカのサウスウェスト航空の1380便が飛行中にエンジンが爆発、客室窓に穴があき、乗客が吸い出されそうになり1名が死亡、7名が負傷するという事故が起きた。




しかも、調べてみるとこうした事態は、サウスウェストにとって初めての経験ではなかったところに、より大きな問題があると考えている。
実は2016年にもきわめて似通った事故を起こしているのだ。




今回のNo.1ENG         前回のNo.1ENG


左が今回の事故機の1番エンジンの様子で着陸後に撮られた写真。
そして右が2016年の事故当時の同じく事故後の1番エンジンを飛行中の機内から撮影した写真だ。
上の2件の破壊状況は驚くほど似ている。エンジンのインレット部分は低圧ファンの前面部分から千切られたように切断されリップの部分とともに飛散し消失している。




今回の当該事故エンジンを覗き込むNTSBの調査員。24枚ある低圧ファンブレードのうちこの写真だと向こう側の1枚が完全に欠落した状態であることがわかる。
この破壊は疲労破壊によるものだろうとの声明がNTSBの調査の早い段階から報じられてている。





これが、取り外されるファンブレードの根元の部分である。
低圧ファンはエンジンの一番前面に見える大きなブレードで奥側がエンジン内部になる。
ファンブレードは大きな扇風機のようなもので通常はこのブレードの根元の膨らんだ部分でハブに取り付けられ、回転によって生じる円周外方向に引っ張る遠心力とブレード前後の圧力差によって生じる曲げ応力を受けもっているのだが、今回、このファンブレードの根元の一番くびれた部分が疲労によって破壊したことが、事故の発端になったというのが、ほぼ確実視されているところだろう。





事故機を側面から見た写真である。
南ぬ島石垣空港でもよく見る飛行機だと気づかれた方が多いのではないかと思うが、当該機はボーイングB737-700型で、NGシリーズに含まれ、石垣島ではANAの機体で同様の-700型を見ることができる。
また問題となるエンジンだが、装備されているのはCFM56-7BというものでアメリカのGEとフランスのスネクマ社の合弁事業で開発されたベストセラーとも言えるエンジンであり、-700型とともに石垣空港にやってくる-800型も同様のエンジンを搭載しているので、石垣市民にとってもけしてヒトゴトではない。

更に言えば、South West Airlinesは最大のB737ユーザーであること、社名も訳せば南西航空となるからJTAにもANAにもそれぞれ深い因縁があると考えた方が良い。
同じ轍を踏まないためにも少し、この事故原因をもう少し詳しく探ってみたい。





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B787トラブル続く
2016/08/29 18:28:50 ブログカテゴリ オタク | 書庫 事故調

最近ANA機のトラブルを伝えるニュースが多い




8月28日にも羽田からシンガポールに向かうB787の操縦席窓ガラスが石垣島付近を飛行中ヒビが入り那覇空港に着陸するというニュースがあった





そして今回、気になるのはANA機に搭載されているRRトレントエンジンのタービンブレードがあいついで破損するという現象だ。今回で3度目になる。




タービンが破損した瞬間の画像がmaverickさんによって撮影され、Flyteamに掲載されているので拝借した。
決定的瞬間を抑えた貴重な写真だ。
しばしば、同部位が破壊する原因として、エンジンメーカーのロールス・ロイス社では、大気に不純物が多い地域では中圧タービンブレードの腐食の進行が想定よりも早まるとの見解を示している。
したがってANAも国内では起きないと考えていたようだが、今回は国内線で使用していた機材に発生した。




上図がANAが発表している当該エンジンの破損部分のエンジン断面図だ。これだとRR特有の中圧タービンのブレードが破断していることを示している。
対策を講じ腐食による問題を解消した改修エンジンは、今年末ごろに完成する予定なのでそれまでは点検間隔や交換時期を早めて対応してゆくため入工による機材手配の関係で欠航便が出るようで、当該便のアナウンスがANAサイトでなされている。



これによると今のところ石垣便には影響していないようだ。またRRトレントではない米ゼネラル・エレクトリック(GE)製の「GEnx」を選んだJALのB787では同様のトラブルは発生していない。
エンジン内部にあるタービンブレードの破壊は上空でのエンジン停止をともなうので深刻な事態にもつながる、またロールスロイスのエンジンは分担製作で日本企業も深くかかわっている。
早期に対策を講じて欲しいと思う。








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そのときいったい何が起こったのか
2015/02/08 20:40:55 ブログカテゴリ 日常 | 書庫 事故調

先日のトランスアジア航空の台湾での墜落事故に関してのFDRが公開された


それによると離陸後40秒ほどで、右の第2エンジンに故障が発生する。
そしてその後、第2エンジンのプロペラの回転は停止し、健全な左の第1エンジンの推力のみで45秒ほど飛行をするが、FDRに残されたデータからは、その後、こともあろうにパイロットの操作で、この残された健全なエンジンをシャットダウンしている様子が記録されていた。
こうしてエンジンの推力を完全に失った機体は、速度を落としながら失速ぎりぎりの速度で滑空、高度を失ってゆき、コントロールの効かないふらふらな状態で、先日の映像のようにタクシーに接触し、道路の壁面に翼端をぶつけながら川に裏返し状態で墜落したことになる。
いったい何が起こったのだろう。





これが飛行経路と高度、速度のグラフだ。タイミングでいうと速度と高度の線が交わったあたりが、第2エンジンに支障が生じた時点となる。
そして高度最大のあたりで第1エンジンをシャットダウンしている。双発のエンジンのすべてが停止し高度が失われてゆく。




飛行経路は上図の方が見やすい。これを見ると第2エンジンの推力が失われたことによって右ヨーを抑え切れなかったのか、松山空港に戻ろうとしたのか滑走路端からもう右旋回をしている。




これはもっとわかりやすいかもしれない。経路を見ると、当初言われたように市街地への影響と乗客の安全を考えて川への不時着を考慮したようにも見えたが、今回提供されたエンジンデータをみるとそもそも無傷であった片発を停止させた機長の判断に根拠がなく、現時点ではエンジントラブルに端を発するパイロットミスの方向に事故原因は傾きつつある。

さらにこのフライトの前に機長は本機のエンジンにトラブルがある報告していたにもかかわらず、ペナルティを恐れ運行計画を変更しなかった運行管理などにも安全意識の低さが伺われ、そもそもがハドソン川の奇跡と同列で論じられるような美談とは無縁で、同型機を運用する会社でもけして事故が多いわけではないことを考えると復興航空は今まで起こした数々の事故の教訓から思い切った抜本的改革が必要な航空会社であるように思われる。




石垣空港にもやってきている同復興航空のチャーター便のエアバスA320もはたして安全運行は大丈夫なのであろうか。
他人事ではなく復興航空については、その事故率の高さの裏にどんな要素があるのか改善できるのかなど、今回のATR72の墜落事故についての今後の原因究明も含め情報を集めよく研究してみる価値がありそうだ。繰り返し起こしている事故に対して納得の行く説明と対策がなされない状況での運行再開は人命軽視と言われても仕方ないだろう。






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