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先輩なのか他山の石なのか・・・
2015/12/14 13:08:03 ブログカテゴリ オタク | 書庫 Others

飛行機屋であればホンダジェットのエンジン翼上配置を見て思い出すのは

このドイツのVFW614だ


揚力を生み出すもっとも重要な場所である主翼上面には何も邪魔者をつけるなという
先人たちの教えは古くからあり、それだけ前例が少ないということでもある


確かに主翼上面にパイロンを立ててエンジンを搭載しているホンダジェットもこの轍を踏んでしまったかのようにみえる。車屋さんには飛行機屋の常識が通用しなかったのか?
どうやらそうではないようで、三面図を見比べてみると重要な点においてVFWとは異なることがわかる。





正面図でみると確かに同じようなエンジン配置なのだが、問題は側面図だ。
VFWがほぼ主翼上にエンジンが置かれているのに対して、ホンダジェットの方は主翼から生えたパイロンを無視すれば、大方のリアエンジンビジネス機のエンジン配置と大差ない位置に収まっていることが理解できる。
言葉で言えば翼上となるが、主翼にエンジンを取り付けるパイロンには大きな後退角がつけられ、位置自体は主翼後縁から後ろにあるのだ。
またこのパイロンはエンジンの中心線上にはなく外側に配置され、さらにパイロンの後縁は機体側に曲げられていて正面図でパイロンが異常に太く見える所以だと知る。いずれも胴体との空力特性を配慮してのことだろう。





すなわちこの特異な形態はホンダが他社の物まねを嫌い、過去にないものを作ろうとして設計室の金言を無視して決めたレイアウトではなく、一旦、既成概念を取り払って一から理想を追い求めた結果だとしている。
実は主翼の重心位置を後退させるのは空力弾性的には不利で重量的にはマイナスだろうが、その分、胴体後部に機内スペースを確保できているので相殺なのか。
そして、そうまでして得たかったのも実は本田宗一郎の理想から導かれる空飛ぶ車のイメージである。
飛行機であっても車のようにドアを開けてさっと乗り込めることが前提で、宗一郎氏も生前、タラップのようなものを嫌ったそうである。
そのためにホンダでは問答無用で機体の高さを極力低くするというのが設計時の重要なファクターだったと聞く。
なので、主翼の下にぶら下げる方式は最初から排除されていたようで、実はホンダジェットの前の試作機MH02はこんなユニークなものだった。



高翼で、たしかに、この頃の試作機は本当にコクピットまわりも自動車を強く意識していた様子がうかがえる。
このレイアウトならば高くパイロンでエンジンを持ち上げなくても地面とのクリアランスは確保できそうだが、肝心の主翼の性能はスポイルしそうだ。今度はベリエフか?と思ったりもする。
またキャビンの天井に桁が通るとヘッドクリアランスがなくなるからか前進翼を装備していた。
さらには後退してしまう重心位置に対応して、前翼装備まで考えていたと聞くから、このホンダという会社、第二次大戦中のドイツ機なみのフレキシブルな頭脳を持って開発されているらしい。
個人的に今のホンダジェットのスタイルはあまり好まないが、こうして技術を根本から見直して自主開発をするホンダジェットの今後には注目したい。








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