![]() |
![]() ![]() |
成田空港に隣接する航空科学博物館が、開館30周年を迎える8月1日にリニューアルオープンしたそうだ。 開館30周年を記念して目玉のひとつとして今回、設置されたのが、なんと今、運行停止措置が取られているB737MAXのシミュレータだそうだ。 タイムリーな話題性と若干のブラックユーモアとの思いを禁じえない。 ![]() 航空科学博物館は、日本初の航空専門博物館として1989年8月1日にオープン。成田空港の地元である芝山町の要望で建設され、これまでに約600万人が訪れた。今回のリニューアルで、成田のA滑走路(RWY34L)を模した玄関アプローチが新設され、フライトシミュレーターなど体験型の展示スペースとして、体験館がオープンする。 ![]() 航空科学博物館にオープンする体験館に設置された737 MAXのシミュレーター もちろん、このシミュレータ導入を計画した当初は、まさか後に2度の大事故を起こし、そのMAXの事故原因として耳目を集めることになるなど思いもしなかったに違いない。 LEAPエンジン搭載によってクラシックにもNGにもなかった失速を強引に抑えるMCASを加えた上、シミュレータにはこのMCAS機能は再現されておらず、パイロットには十分な周知も訓練もされないまま進空させたことが多くの人命を奪うことにつながったことを考えるとこのシミュレータの展示から複雑な気持ちが沸き起こる。意味深な展示だ。 もっとも、シミュレータで遊ぶ子どもたちのどれだけがそんなことを知っているのか、否、実際に気にする子など多くいないだろうが、設置した側はどう思っているのだろうか。ちょっとイジワルな質問をしてみたいところだ。 他の展示をみてみると同時公開の777のシミュレータは簡素で、MAXに力が入っていることは明白なので、事故にともなって集客の目玉になるシムまで運行停止するわけにも行かなかったのだろう。 エアラインのシムにさえ搭載されていないのだからMCASがなかったといってこれはMAXじゃないというクレームの心配は無用だ。であれば、トランプ大統領のツイッターのように改名するまでしなくても、MAXの文字を消してB737−800として出す選択肢だってあったのではないかと思われるが、どうだったのであろうか。 もちろんアクチュエータもついていない固定式のシミュレータだと思われ、問題のMCASの機能も再現できるとは思われないが、コクピット自体はリアルに再現されている。 MAXのシムに比べるとかなり簡素な777のシム ![]() ![]() |