八重山島風ブログ  [PR]世界中の美女たちが沖縄に集結! こんにちは ゲスト さん。 ログイン・ブログをはじめる  
スペースジェット凍結報道の波紋
2020/10/27 16:50:04 ブログカテゴリ オタク | 書庫 Others

10月22日、三菱の開発する国産リージョナルジェット機のスペースジェットが開発計画を凍結するという報道があり、航空界がざわついた。

この報道に対して、当事者、三菱側からは開発凍結の決定は社内ではなされていない旨の指摘があり訂正する一幕があった。





これらの経緯を含めて報道された上記の内容からは凍結は決定ではないものの、その判断がまったくの事実無根でもない厳しい裏事情が透けてみてとれる。



国内には早くも日本独自の開発にこだわった無理な計画があだになったなどの批判的な記事が見受けられるが、私はまったくそうは思っていない。
型式証明取得目前まで行っていたにも関わらず、凍結も選択肢のテーブル上にのせざるを得ない裏にはコロナ禍による今後の需要蒸発も大いに影響はしているが、何度もの独自開発のチャンスがありながらボーイングの下請けで満足してきた政府の取り組みの甘さ、航空機開発事業の重要性への認識の無さがあげられる。





B787でも全機35%は日本製だから、実質日本製であるとか、ANAがローンチカスタマーにもなっているから日本が設計を任されているような幻想は捨てるべきなのだ。
また航空機開発のノウハウは未来の国の盛衰を制するコアスキルであり、国が積極的にバックアップするのは当然。税金も投入して失敗だ、無駄遣いだと批判をするのは簡単だが、航空機というものが国力を示すバロメーターであり、すべての産業の牽引役である事実を忘れているとしか思われない。
航空機の開発能力と国力は比例する。経営的には凍結に近い開発の一時的休眠はやむを得ないかも知れない。しかし、航空機というキーテクノロジーの独自開発を諦めたとき、それは国が国であることを諦めたときだということを国家にも国民にも考えてもらいたい課題だと思っている。
YS−11開発が無ければ、その後のP−1もC−2もなかった。現時点で経済的成功が得られていないとしても、延期続きの苦渋に満ちた開発の中で得たものは未来への重要な資産であることだけは忘れてはならない。
成功しないからやらない。という選択肢はない。国が国として存在するためには成功するまでやり続けなければならないのが航空機開発なのだ。




ビジネスとして振り返れば、計画段階では先行したものの開発が遅延したことで同じGTFエンジンを装備するエンブラエルE2の追随を許し、市場での商品価値が失われる中で、新型コロナによる需要自体の消滅が止めを刺したカタチだが、その原因は技術力の低さにあったのではない。
民間航空機の設計開発において日本が第一線から距離を置いた期間の長さが問題だった。
売れる商品があろうとなかろうと一朝一夕ではできない航空機開発は常に国内に人材を育て維持してゆく必要があるのだ。
国際標準の中で学んだ今回の経験を活かして、仕切りなおした後、日本総力戦として日の丸ジェット復活の日が来ることを願っている。
最後に付け加えれば、スペースジェットに型式証明を与える立場であったFAA内部の問題もB737MAXの事故では明るみに出た。
スペースジェットの一時、休止はやむなしではあるが、世界の航空勢力図を見直して新しい展開を図る転機だと考えて前進させてもらいたい。









コメント(0)
トラックバック(0)