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都の日暮れ377
2017/05/01 21:58:22 ブログカテゴリ 日常 | 書庫 全般
都の日暮れ 377
六月もそれから数日たった雨の降る朝だった。出勤すると同時に携帯電話のベルが鳴った。宮沢奈津子からだった。母親の病状が良くなく、主治医からも厳しいと言われております。意識はまだあります。最後に智恵子の事で倉田洋平さんに話しがしたいと言っております。どうかもう一度だけ那覇中央記念病院まで来ていただけませんでしょうかという電話だった。洋平は直ぐに病院に向かった。こういったところは洋平にも人情味があり憎めないところと言えよう。宮沢奈津子さんの母親の病室を聞き洋平は静かに部屋に入った。個室の病室で母親は酸素マスクやリンゲル等の管の数が多く見られた。奈津子がお母さん倉田洋平さんですよと言った。母親は目を細く明け手を伸ばしてきた。洋平は母親の手を握りしめた。それから母親は倉田さん、智恵子を許して下さい。お願いいたします。許して下さいと涙を流していた。洋平は母親にもう泣かないで下さい。悪いのは私です。私が悪いのですとお金で何でも出来ると思っていたことを悔やんでいることを伝えようとした。倉田さんもお元気
でねとちいさな細い声で言った。洋平も涙を流していたがその時は何故か拭かなかった。
つづく


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都の日暮れ376
2017/05/01 17:52:29 ブログカテゴリ 日常 | 書庫 全般
都の日暮れ 376
倉田洋平は野中を前にして、小野寺部長、退職の件、御苦労様です。潮時と思って下さい。今後は何れ専務の倉田英二が社長になるでしょうから、辞めてよかったかも知れないと思うかも知れませんよ。私は静観しています。私自身、結納の日に相手に逃げられた男です。どうしょうもない男です。これからは野中達が頑張っていくでしょうと言った。小野寺部長、私からの退職金は三千万円出しましょう。元気で頑張って下さいと言った。その間、野中は一言も言わなかった。その日、洋平は野中と久しぶりに高級クラブ遥野に行った。かなり混んでいたが榊原秋子が精一杯もてなしてくれた。
つづく


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都の日暮れ375
2017/05/01 16:09:20 ブログカテゴリ 日常 | 書庫 全般
都の日暮れ 375
倉田洋平に宮沢奈津子から連絡が翌日あった。母親は集中治療室から個室の病室に移ったが、まだかなり悪いとの事だった。御大事にと云うのが精一杯だった。こういった時どうすればよいかは洋平には全くわからなかった。山梨の方から初心者登山講習の申込書が送られてきた。六月末から一週間の日程だった。榊原秋子から長沼安子の事を聞かれたが黙っていた。新しいマンションには六月末までに移る予定だと言った。店にも野中さんと来て下さいと言った。洋平は七月に新しいマンションを見に行くと言った。花林育子から電話があり専務と経理部長の仲が険悪で経理部長が辞表を出したらしいと言った。洋平は仕方ないですねと言った。洋平がいろいろ聞きたい事があるので新都心の小料理店の柳で会う事にした。暫くしてして小野寺経理部長が洋平に退職の挨拶にきた。洋平は野中を呼んだ。
つづく


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