ごーやーどっとネット沖縄  [PR]沖縄県民ニュースをチェック! こんにちは ゲスト さん。 ログイン・ブログをはじめる  
新年
2019/01/03 11:14:19 ブログカテゴリ 日常 | 書庫 全般
ある小説の解説にこうあった。
小説を読みながら、時々不思議になる。何故、小説はうまれたのかと。作り事の物語に感情移入し、心で泣いたり、憤ったり怯えたりしながら同時にその感情の揺れを楽しんでいる自分がいる。小説世界にも、現実世界と違わない生きづらさを抱え、何とか逆境を跳ね返そうとする人がいる。実際には存在しない人々に共感したり、慰められたりしながら、本を閉じる。目には見えない、手の届かない世界が確かにあるのだと思うだけで、生きる力が湧いてくる。小説の主人公は、誠実で有ろうとする。しかし今も昔も誠実がゆえに、生きづらさを抱えこむ人が多い。誠実で有りたい、と思っても世の中を渡るには、その誠実さが邪魔になることもある。人が人を想うとき、ただ素直に気持ちを伝えられたらどれほど楽だろう。誠実で有ろうとしてもそうなれないのと同じく、人を想う気持ちを伝えようとしても、なかなかうまくゆかない。自分の気持ちを誰かに伝えることによって、相手の運命を変えてしまうことがあるからだ。相手の気持ちを知ることが自分の今生の喜びになることもあれば、
絶望となることもある。言うなれば、どんなに大きな事件も、瑣末な出来事も、人の産んだ結果である。だからと言って人はいつも自制し、想いを秘めておくことは出来ない。この世は目に見えない、手の届かない世界ではあるが、それが小説そのものであり、人の心のことだととは言えないだろうか。


コメント(0)
トラックバック(0)