新型コロナワクチンは安全か(5)
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敬愛する水谷潔先生が、また拙ブログをフェイスブックで紹介してくださり、誠に恐縮をしております。 実は先生が幾つか前の投稿で、「某大御所牧師」の投稿をいわゆる注意喚起のために書かれていましたが(こちら)、その内容と関連した有用な文書をあるサイトに見つけたので、ぜひ紹介させていただきたいと思いました。 文章は「フォーカス・オン・ザ・ファミリー(FOTF)」という大変有名な保守派キリスト教団体が出しているものです。 FOTFは「思い切ってしつけましょう」などの多くの著書がある米国の心理学者でありクリスチャンカウンセラーであるジェームス・ドブソン氏が立ち上げ、米国のみならず日本の教会でも家族・子育て問題の分野において大きな影響を与えています。 また日本のファミリー・フォーラム・ジャパンはFOTFの協力団体です。 FOTFは、聖書を字義通りに解釈する原理主義的信仰をベースに、人工中絶反対(プロライフ)や婚前・婚外交渉反対、LGBT反対の立場を明確に打ち出していることでも知られています。 この団体の医療チームが、新型コロナワクチンと中絶された胎児の細胞株との関連について見解を述べています。 これによれば製薬会社によって細胞株を使っているところとそうでないところがあるとのこと。 日本でもワクチンの種類を選べるようになるそうなので、接種に際して気になる人は参考にするといいのではと思います。 全文を和訳して紹介します。(原文はこちら) さらに、英語ですがFOTFが出しているワクチン接種全般に関しての動画はこちら。 下記声明文作成にも関わっている保守派クリスチャン医療者二人にインタビューしていますが、お二人ともコロナワクチンについての見解は、これまで私が紹介してきた医療者同様肯定的です。 *追記:上記動画のサイトには、動画以外にも、ワクチンに関する様々な疑問に答えるコーナーがあります。英語ができる方はぜひご参考ください。 ================== フォーカスオンザファミリーの医療者リソース評議会からの声明 2020年末までに、世界で7400万人の新型コロナウイルス(COVID-19)による感染者が報告され、160万人の人たちが亡くなりました。 この病気についてはまだ不明な点がある一方で、治療や予防の方法についてはいろいろなことがわかってきています。新型コロナウイルスの拡散を食い止め、そして社会を正常な状態に戻すために広く期待されている一つの手段はワクチン開発です。 ワクチンはウイルスや抗原として知られるバクテリアの一部を、免疫反応を刺激するために体内の免疫系統に注入することによって作用します。抗原は、不活化したものや弱毒化したウイルスを直接に、あるいはmRNA のような分子を通し、体内の細胞に抗原を生成させる設計図を用いることで生起します。これらの抗原は、ウイルスなどの侵入者が入ってきたときに免疫系統を活性化し、これを記憶させ、広範囲な防御態勢を築きます。 ワクチンにはまだ多くの疑問があるものの、新型コロナウイルスの拡散を食い止めるの効果が明らかになるものと期待されています。最近認証を受けたワクチンは安全性や効果については保証されている一方、プロライフ(人工妊娠中絶反対派)支持者の間でよく議論される、ワクチン開発の過程における中絶された胎児の細胞株の使用に関する懸念があります。 いくつかの新型コロナワクチンの開発と製造過程で使用されている2種類の胎児の細胞株はHEK293とPER.C6.と呼ばれるものです。HEK293は1972年に中絶された胎児に由来しています。PER.C6.は1985年に行われた中絶から分離されました。(それ以降は、これらの細胞株の維持のために中絶は必要としていません。) 良いニュースは、いくつかの製薬会社は中絶された胎児の細胞株にまったく依拠しないワクチンを手掛けていることです。他の会社は、あるテスト段階でこれらの細胞株を使用することはあっても、細胞株そのものを使ったワクチンは製造していません。モデルナ社とファイザー社それに共同開発社であるドイツのビオンテック社のmRNAワクチンは、研究所で合成され、いずれの細胞株をも使用せずに製造しています。 残念ながら、いくつかのワクチン製造会社は新型コロナワクチンの開発と製造の過程において中絶された胎児の細胞株を使用しています。それらの中には、PER.C6.を使用しているジョンソン&ジョンソンとその子会社ジャンセン、HEK293を使用しているアストラゼネカ社のワクチンがあります(この2社だけとは限りません)。 これらの細胞株の使用は多くのプロライフを信条とする人たちの倫理的懸念を引き起こすもので、胎児の細胞株を使って製造されたワクチンはこれまでも接種を躊躇する人たちを生み出してきました。 受胎をしてから自然に亡くなるまで、人命は神聖なものとして扱われるべきで、決してその価値を貶めることがあってはなりません。ワクチン製造においては、倫理的規範を守ることに全力を尽くすべきで、決して中絶に頼ることがあってはなりません。フォーカス・オン・ザ・ファミリーの医療者リソース評議会は、中絶された胎児の細胞株を使用していないワクチン開発者に感謝を表すとともに、すべての製造会社に対し、命の尊厳を守る方法と技術を用いることを求めます。
(追記 4/9) *上記文章の翻訳とブログへの掲載はフォーカス・オン・ザ・ファミリーの許可を得ています。 © 2021, Focus on the Family. Used with permission. ![]() ![]() |
牧師、宙を舞う
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昨日は所属連盟主催小学校高学年デイキャンプでメッセージのご奉仕。 キャンプ場を使って行われた小学生に大人気のゲーム「逃走中」に、私がまさかのハンター役の一人で参戦。 ゲームスタッフからの「最後の2分間だけです」という要望にしぶしぶ承知した格好ですが、フィールドに出てみるといきなり車の陰に隠れている男の子発見。 無駄だと思いつつ追いかけると、思いのほか私がじわじわと差を縮めたので、ついテンションアップ。 これはタッチできると思ってつい深追いをしてしまいました(ここでやめとけばよかった)。 木立の中、建物の脇を走りすぎたら、視界が開けたところに大きなくぼみが・・ 「あ、やばい、こける・・!」と一瞬思ったときには遅すぎました。 次の瞬間私は宙を舞っていました。 こんな見事なダイブは一体何十年ぶりでしょうか。 もちろん着地失敗。 顔面と右半身を強打してしまいました・・ 右目の外側に大きな切り傷ができましたが、感謝なことにそのほかは擦り傷のみで、午後からのメッセージには支障がありませんでした。 いえむしろ、受難週に合わせたメッセージを語らせていただきましたので、私自身が受難の意味を身をもって体験するという、まさかの体を張った奉仕になりました。 (イエス様の受難と比べるのは大変失礼であることを重々承知の上で) 帰宅後打撲の跡がじわじわと痛み始め、特に顔面に鈍痛と不快感があり、翌日の聖書の学び会の準備がとてもできそうになく、教会の皆さんにキャンセルの連絡を入れました。 今年度最後の学び会で、しかも黙示録の最終章の学びだっただけに断腸の思いでしたが、皆さんが理解してくださり、お見舞いの言葉もたくさんいただいて有難かったです。 今日は痛みも腫れもだいぶ引いています。 癒し主なる神に感謝します。 明後日の受難日特別祈祷会は無事に開催できますように。 それにしても50代のおっさんが、準備運動もなしにいきなり全力疾走とは、いやはや・・。 コケて当然です。 カズの偉大さがわかりました。 ![]() ![]() ![]() |
新型コロナワクチンは安全か(4)
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コロナワクチンについて、クリスチャンの間でもいろいろと議論があり、前にブログで書いたような医学的・科学的見地からの意見とは別に、聖書的に見てこれってOKなのか?という、いわゆる「宗教的」観点からの議論もあります。 これって、医学的な問題とは違って、客観的に大丈夫か、あるいはそうでないかを証明するのが極めて難しい問題です。 「悪魔の策略である」とか、終末論でよく扱う「世界統一政府樹立に向けての足掛かりである」とか、前にも触れたように「黙示録13章に書かれてある悪魔の刻印である」などが言われたりします。 これらは言ってみれば、かなり主観的な判断になりますので、まさに個人個人の信仰のあり方と言っていいと思います。 にもかかわらず、クリスチャンは何としてもワクチンは避けるべきと、有無を言わせぬ口調でかなり熱心に語られる方がおられます。 これに対しても、私はできるだけウェブ上で参考できる資料を提供しながら、丁寧に反論をさせていただきます。 いろいろな動画をチェックしましたが、日本語では「これだ!」とビビっと来るのがなくて、やはり今回も英語の動画を紹介します。(すみません・・) 日本語で内容を要約します。 メシヤニックジュー(イエスを救い主と信じるユダヤ人)として日本でも大変人気のあるアミール・ツァルファティ氏の動画二本です。 アミール氏は超保守派のメシヤニックジューで、共和党もといトランプ元大統領の熱狂的な支持者です。 私は彼のツイッターをフォローしていましたが(今は凍結されているようです)、昨年の大統領選挙前後の、親トランプ&反バイデン関連ツイートはすさまじいものがありました。 言ってしまえば、彼もまたいわゆる陰謀論の類にかなり入れ込んでいて、トランプさんの根拠のない主張を完全に鵜呑みにしていましたので、私自身はそれを見るたびにげんなりしていました。 さらに彼は、いつ携挙(教会が一斉に空中に引き上げられ地上からいなくなる現象)が起こってもおかしくないという艱難前携挙説(かつディスペンセーション主義)を熱心に語っている人です。 彼の神学的・政治スタンスは、私の考えとはだいぶ距離があることを前提で彼の動画を紹介します。 1本目の動画では、そのアミール氏が、新型コロナワクチンについて、「これは絶対に悪魔の刻印ではない」とインタビューの中で断言しています。
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新型コロナワクチンは安全か(3)
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ワクチン接種は安全か?について。 別のテーマに移ろうと思っていましたが、気になる動画を見つけたので、それについて言及をしたいと思います。 ワクチン接種の危険性について、新潟大学医学部の岡田正彦名誉教授が、かなり強い口調で警告をされている動画です。 (動画:新型コロナワクチンは危険) 昨日紹介した動画は専門家とは言えない方(失礼!)の動画でしたので、私でもそれなりに勉強すれば反論可能な内容でした(高校生物レベル)。 一方、上記の動画は、ある意味でその道の専門家による「科学的な裏付け」を伴った警告動画です。 説明している内容そのものは大変分かりやすくて理解できるものですが、深く突っ込まれると、当然私のようなレベルではとても太刀打ちできるものではなく、水戸黄門様の前にひれ伏す下衆の面持ちであることを告白させていただきます。 そのような立場の違いを重々わきまえた上で、動画の説明で気になったポイントをあげてみます。(他にもありますが、現時点で私が調べるには限界があります。) かなり危ない橋を渡っています・・ 1 脂質粒子の膜(PEG)が重大なアレルギーを引き起こす(ノルウェーで高齢者36名が死亡、アメリカで16名が血小板減少症など) ⇒岡田教授は断定調でお話しされていますが、ノルウェーの死亡例とPEGとの因果関係を示す資料が他に出てこず、むしろ多くの研究者が因果関係を否定しています。 アメリカでの例はPEGとの関連性が指摘されていますが、それでも接種者全体との比率からすれば極めて少ないと言えます。 というより、そもそもPEGに対するアレルギーを持っている方は接種対象者から除外されています。 PEGそのものは化粧品や歯磨き粉をはじめいろいろな用途に日常的に使われているので、そこまで悪者扱いするのはどうなんでしょうか。 (参考:菊池中央病院の中川義久先生のレポート) 2 ワクチンのRNAは分解されないように改造されている。 ⇒詳細は分かりませんが、RNAのキャップ構造(RNAの先端部分)を世界に先駆けて発見した日本RNA学会の古市泰宏先生のレポートでは、安定化のため「改良」しているとしていて、必然的な改良であると見ています。 「改造」という否定的な言葉の響きとはだいぶ違います。 ちなみに古市先生はmRNAワクチンの安全性に太鼓判を押しています。 (参考:日本RNA学会古市先生のエッセイ) 3 開発に携わった担当医師が会社の重役を兼務し多額の供与を受けた。ファイザー社は過去に論文不正があって懲罰金を支払ったことがある。原理を発見した二人の研究者は莫大な特許料を得た。 ⇒これは、科学的分析とは関係ないです。 研究者や会社の問題ゆえに、このワクチンは信頼すべきでないという論調ですが、唐突にこの話題を振って来ることに逆に違和感を覚えます。 会社の不正については、ファイザー社に限らず製薬会社全体の問題と言えます。(日本の製薬会社も含めて) さらに言えば、開発に貢献した人が大金を手にするのはある意味当然です。 (参考:製薬会社の違法行為問題についての記事) 4 ブラジル、英国、南アで発生した変異ウイルスはアストラゼネカのワクチン接種が原因ではないか。 ⇒ワクチンメーカー別のマップを見てみると、アストラゼネカ製を承認している国はとても多いのですが、南アはアストラゼネカではなく、ジョンソン&ジョンソンとインド製の2種類しか承認していません。 ブラジルもファイザー製やインド製などを承認していて、そもそも仮説の前提条件が成り立っていません。 (参考:チャートで見るコロナワクチン) 5 動画の最後に呼びかけている岡田教授の警告。 「最近は、政府の説明だけが正しいので、巷の情報に惑わされないように、という呼びかけがなされるようになりました。異論を許さない雰囲気があり、これではまるで太平洋戦争当時の大本営発表ではありませんか。テレビや週刊誌が政府に忖度し、真実を伝えなくなったのも由々しき事態です。ジャーナリズムの矜持を失ってしまったのですか。専門家と称する人たちが、ワクチンしか道はないと述べていることも大問題です。(中略)感染リスクのほとんどない健康な一般市民に、安全が全く保障されていないワクチン接種を強要するのは、もう犯罪でしかありません。皆さんの賢明な判断に期待しています。」 ⇒かなりご立腹の様子です。 しかし、「政府の説明だけが正しい」とは聞いたことないですし、むしろ政府の説明に納得していない人が圧倒的に多いのではと思います。 「異論を許さない雰囲気」というのは、賛成派・反対派どちら側にもある程度言えると思いますので、「大本営発表」に譬えるのはいかにも大げさに感じます。 「テレビや週刊誌が政府に忖度し」ということは本当に起こっているでしょうか。 私がメディアをチェックする限り政府に批判的な論調も多いと感じます。 ワクチンの安全性を伝えている医療者は、医療的見地からそう述べているのであって、政府に忖度する必要もメリットもないのではないでしょうか。 「安全が全く保障されていないワクチン接種を強要するのは、もう犯罪でしかありません」という言葉に至っては、いろいろと極端すぎます。 これら最後の言説は科学的云々は関係なく、多分に先生個人の主観が強く出ている気がします。 私は常々その道の専門家の意見に耳を傾けることが大切であると思い、ブログではたびたびそのようなことを申し上げてきたわけですが、考えてみれば専門家の間でも異論があることは当然ですね。 また専門家の方々にもそれぞれ思想信条があり、データの解釈に影響を与えることがあることも念頭に入れる必要がある気がします。 結局のところ、できるだけ数多くの意見に接するということが大切になって来ると思います。 ちなみに岡田教授は、がん検診や高血圧の薬を否定する著書をお書きになっていますので、医師の中でも変わり種なのかなあ、と考えてしまいます。 EM菌で一躍有名になった琉球大学の比嘉照夫教授のような? 次のブログでは間違いなく、宗教的理由によるワクチン接種拒否の問題点を見てみます。
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新型コロナワクチンは安全か(2)
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新型コロナワクチンは接種して大丈夫でしょうか? 「断固拒否!」という方を時々お見受けします。 前々回のブログに書きましたが、科学的な理由(思い込みも含めて)、宗教的な理由、感覚的な理由がその背後にあるように思います。 その中で医学的科学的な理由でワクチンを打たないと言っておられる方をもう少し分析しながら、実際にはその理由は医学的でも科学的でもないという話をしたいと思います。 とは言うものの、繰り返しますが私はその道の専門家ではなく、あくまで私が調べて理解できた範囲で述べさせていただきます。 医学的理由による典型的なワクチン拒否の動画をまずご覧になってください。 最初に指摘したいことですが、ネガティブな情報だけを濃縮して動画に挙げながら、最後には「打つ打たないは自由ですが、一つの判断材料にしていただきたい」と結論付けています。 恣意的すぎません? 否定だけしておいて「自分には責任はありませんよ」というスタンスはいかがなものでしょうか。 参考にというなら、当然メリットも同様に判断材料としてあげなければ公平な判断ができないと思うのですが。 ということで、動画で特に強調している3つの点について反論を試みたいと思います。 1 人間の遺伝子組み換えに繋がる? 今日本でも接種が開始されているファイザー製ワクチンやモデルナ製ワクチンはmRNAワクチンという新しい種類のワクチンです。 これについてはよくDNAに取り込まれて遺伝子を書き換えてしまうのではと心配される方がいて、「遺伝子組み換えワクチン」と呼んで警告を発する人がいます。 調べてみると、もし遺伝子組み換えワクチンと呼べるものがあるとすれば、その代表的なものはmRNAワクチンではなく、遺伝子を組み替えた酵母を使ったB型肝炎ワクチンだということ。 ちょっと驚きです。 このワクチンについては私は詳しくは説明ができませんが、一つ確かなことがあります。 私はこれを30年近く前に接種しましたが、今現在まで健康そのものだということです。 いやまさか、最近頭頂部の髪の毛が薄くなってきたとか、体重がやや増加気味とか、忘れ物をすることが増えたとかは、その時のワクチンの副反応ではないですよね。(笑) 少なくとも因果関係を特定できるほどの悪影響はなかったと100%断言できます。 さて、mRNAワクチンですがこれは遺伝子組み換えワクチンではありません。 というのは、合成されたmRNAは人の体内でたんぱく質を作る働き(翻訳)をしますが、その過程で遺伝子組み換えは起こらないからです。 というより、そういう技術を使っていないのです。 mRNAがDNAに取り込まれる(逆転写される)ことは極めて低い確率の条件がいくつも重ならない限り起こりません。 DNAは多くの情報が詰まった一冊の本にたとえられますが、mRNAはいわばその一部をコピー機でコピーした紙にすぎないのです。 コピーされたペラペラの紙がまた本になることはないことは理解できると思います。 上記の動画では、特殊な遺伝子組み換え生物の写真をたくさん見せて恐怖心をあおっていますが、悪意のあるミスリードです。 詳しくは、バブ先生ことワクチン・免疫学の第一人者峰宗太郎先生がわかりやすく説明してくださっています。 2 一度変化したDNAは二度と戻ることはない そもそもDNAが変化すると言い切っているところから誤りです。 DNAが変化するのではなく、人工的に作ったmRNAが細胞内に入ってスパイクタンパクの抗原を作り、ウイルスに対する免疫反応を働かせるという仕組みです。 もう見飽きるほど見させられた、あの太陽の形をしたコロナウイルスの外側の突起部分、あれがスパイクと呼ばれる部分で、mRNAワクチンはその部分の設計図です。 それを体内に取り入れると、その設計図を基に、ウイルスそのものではなく、ウイルスの突起部分だけが抗原として作られます。(この抗原は無害) そうすると、その抗原を異物と認識した細胞内で、それを排除しようと抗体が大量に作られます。 その後実際に同じ突起を持つウイルスが入って来たときに、大量に作られた抗体が働いてウイルスをやっつけてしまう、という仕組みです。 峰先生はこのプロセスを防災訓練にたとえています。(つまり、予測される災害を想定した予行演習をさせることで、実際の災害が起こったときに対処できるように) ウイルスそのものは体に入れないのに(なので他の種類のワクチンよりむしろ安全)、その一部を疑似的に作った上で免疫反応を起こさせるという、現代医学の粋を集めた優れたワクチンだと私は思っています。 さらに都合が良いことに、mRNAはもともととても不安定で、たんぱく質を合成したらその役割を終えてすぐに分解され体に残ることもありません。 ということで、この命題は最初から最後まで間違っています。 3 開発が優先され安全性が軽視 確かに今回のワクチンは開発から1年くらいで認証にこぎつけたことから、いくら何でも早すぎるのでは、と不信感を持たれている部分があります。 そのために、コロナは実は人工的に作られたもので、同時にワクチンも最初から出来上がっていて、このワクチンをある目的のもとに世界中の国民に接種させるための闇の組織による陰謀ではないか、という都市伝説に繋がっているのです。 しかし、これも調べればすぐにわかりますが、すでに20年前あたりからSARSやMERSと言った別のコロナウイルスによる疫病がたびたび発生していたことで、医学界ではこれらに対するワクチン開発研究というのは行われていたわけです。 mRNAワクチンもその過程の中で多くの実験を繰り返しながら技術的にはすでに確立され、準備が整っていました。 つまり、新型コロナが発見されて初めてゼロから開発を始めたわけではないのです。 さらに、世界的なパンデミックとなったことで、先進国の政府はワクチン開発のための投資を惜しみなく行い完成に向けての後押しをしました。 それが今回めちゃくちゃ早く製品化できた大きな理由です。 それでも、やっぱり臨床実験が少なすぎるとか、人間に対して初めて使用されるということで、安全対策を不安視する声は聞かれたわけですが、私はある報道番組で語っていた医者の説明がとてもストンと腑に落ちました。 日本の法律では、ワクチンが実際に認可受けるのに10年くらいかかるような仕組みだそうです。 もちろん安全面を十分に考慮した内容なのだと思いますが、あくまで平時であることを念頭に入れた法律だということ。 ところが現在日本をはじめ世界で起こっていることは、もはや平時ではなく有事だと。 有事には有事のための法律があるべきだ、とのことです。 確かにそうだと思います。 感染症が流行っていない平時であれば、たっぷり時間をかけて検査し、何重にも安全を確かめた上で製品化すべきでしょうが、人が毎日次々と亡くなって行くパンデミックのさ中、そんな悠長なことは言ってられないでしょう。 有事の際には、それに見合った法律が本来あるべきです。 そんなわけで、コロナワクチン接種を否定するこれらの代表的な意見は、決して科学的な見地に基づくものとは言えないし、むしろ世界中でこれまですでに何億回と接種されていて、その効果や安全性はすでに十分実証されていると思っています。 峰先生の動画でも説明されていますが、mRNAワクチンには他の種類のワクチンにはない優れた点が数多くありますので、心配な方は一通りさらっておくことをお勧めします。 門外漢である単なる一牧師に過ぎない者の御託ですから、これらを信じる・信じないはあなた次第です(出た、無責任発言!) 私が申し上げたいことは、いつものことです。 ネットで出回っている情報が本当かどうか、すぐにうのみにせず、科学的な見地からしっかりと調べてみるべきだということです。 多くの医師が関わって解説している新型コロナワクチンについてのホームページを是非ご覧になってください。(こちら) 次回はワクチン接種の宗教的理由による拒否について反論したいと思います。
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