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映画『バベル』...
2007/12/02 23:38:57 書庫 全般
uppic

今年...いくつかの国際映画祭で賞を受賞し、出演した日本人女優、菊池凛子が、アカデミー賞の最優秀助演女優賞にノミネートされた、話題の映画『バベル』をDVDで観ました。

映画のタイトルとなった『バベル』とは、
旧約聖書の創世記で登場する、巨大な塔..「バベルの塔」に由来してます。

古代メソポタミアの時代、人はみな同じ言葉を話していました。
メソポタミアの人々は、神に近づこうとして、天まで届く塔...バベルの塔を造ろうとしますが、神は、その思いあがった人々に怒り、人がみな同じ言葉を話すことが、原因だと考え、神は、人々の言葉を乱し(違う言葉にし)、世界をバラバラにしてしまい、その塔は、完成することなく崩れてしまいます。

この映画...

モロッコ、アメリカ、メキシコ...そして日本が舞台になっており、言葉も価値観も違う民族が、ひとつのライフル銃を巡って繋がっていきます。

それぞれの国で、時間軸をほぼ同じくして、物語は展開しますが...同じ言葉を話し、分かり合えているはずの民族、家族、夫婦、親子、親族、友人同士でさえ、心を通わすことが出来ずにすれ違いの道を歩んでいる姿が描かれています。

超情報化社会となり、『情報』-『ネットワーク』という、それぞれに都合のいい言葉や価値観が世界中を飛び交い、そのツールに依存しながら、本当に必要な他人と向き合い、心を通わせる事が出来なくなった、現代人への警鐘を促す映画でもあるのかな...とも思いました。

菊池凛子の演じるチエコは、敢えてなのか...言葉を聞き取ることの出来ない聴覚障害を持つ多感な女子高生を演じています。

言葉が通じなくても、きちんと向き合えば、お互いを理解できる...

人との繋がり、人と人との縁、出会い...そして人と向かい合うことで通わせることが出来る心の繋がり...

そんな事を考えさせられる映画です。

...それと、役所広司演じるチエコの父が、モロッコで、趣味の獣の狩猟を行った時に、現地のガイドにお礼の意味で手渡したライフル銃が、その後の悲劇を引き起こすわけですが...
銃にも軍事力にも厳しい規制のある日本の男が手渡したライフル銃により、遠い異国で悲劇を引き起こすという設定...世界に対し、何の責任も持たずに平和を傍受している現代日本への皮肉にも思えました。


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